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判例タイムズ 1391号 10月号 (2013年09月25日発売)

判例タイムズ 1391号 10月号 (2013年09月25日発売)

判例タイムズ社

【論説紹介】第5回 裁判の迅速化に係る検証結果(平成25年7月公表)について/中村 修輔・小田 誉太郎…5医療界と法曹界の相互理解のためのシンポジウム 第5回……

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目次

判例タイムズ 1391号 10月号 (2013年09月25日発売)

【論説紹介】

第5回 裁判の迅速化に係る検証結果(平成25年7月公表)について/中村 修輔・小田 誉太郎…5

医療界と法曹界の相互理解のためのシンポジウム 第5回…48

裁判員裁判における法律概念に関する諸問題26 大阪刑事実務研究会
強姦罪等/村田 健二・福島 直之・三浦 隆昭…89

【判例紹介】全29件(最高裁判例5件)

最高裁判例
[租税法]
1 神奈川県臨時特例企業税事件(最高裁第一小法廷平25.3.21判決[平22(行ヒ)242])…113
 資本金等が一定額以上の法人の事業活動に対し臨時特例企業税を課すことを定める神奈川県臨時特例企業税条例(平成13年神奈川県条例第37号)の規定と地方税法72条の23第1項本文(平成15年法律第9号による改正前は72条の14第1項本文)

[民 法]
2 (最高裁第一小法廷平25.3.28決定[平24(許)48])…122
 1 監護親に対し非監護親が子と面会交流をすることを許さなければならないと命ずる審判に基づき間接強制決定をすることができる場合
 2 監護親に対し非監護親が子と面会交流をすることを許さなければならないと命ずる審判に基づき間接強制決定をすることができるとされた事例

3 (①最高裁第一小法廷平25.3.28決定[平24(許)41],②最高裁第一小法廷平25.3.28決定[平24(許)47])…126
 1 監護親に対し非監護親が子と面会交流をすることを許さなければならないと命ずる審判に基づき間接強制決定をすることができないとされた事例(①事件)
 2 非監護親と子が面会交流をすることを定める調停調書に基づき間接強制決定をすることができないとされた事例(②事件)

[民事執行法]
4 (最高裁第三小法廷平25.2.26判決[平23(受)1644])…131
 通行地役権者が承役地の担保不動産競売による買受人に対し地役権設定登記がなくとも通行地役権を主張することができる場合

行政裁判例
[国家補償法]
5 (東京地裁平24.7.20判決[平22(ワ)43161])…134
 河川管理用通路の設置又は管理に瑕疵があるとはいえないとされた事例

6 (東京地裁平24.6.29判決[平23(ワ)10904])…138
 工業所有権審議会が,弁理士法11条4号に基づく弁理士試験の短答式試験の一部科目の免除申請につき,申請者が大学院において単位を修得した科目の授業が弁理士法施行規則5条3項にいう「講義」により行われたものとは認められないとして,その免除を認めなかった判断に,国家賠償法1条1項にいう「違法」はないとして,損害賠償の請求が棄却された事例

7 大阪空襲訴訟(大阪地裁平23.12.7判決[平20(ワ)16178,平21(ワ)14474])…145
 大阪空襲の被災者及びその遺族は,国に対し,損害賠償等を請求することはできないとされた事例

[租税法]
8 (東京地裁平24.12.7判決[平23(行ウ)199])…160
 法人税法施行令121条1項1号に規定するヘッジ取引の有効性判定の方法に,オプションの基礎商品の時価変動額とヘッジ対象の時価変動額とを比較する方法(いわゆる基礎商品比較法)は当たらないとして,法人税法61条の9第2項,同法施行令122条の3に基づき,その保有する外貨建資産に係る外国為替換算差損の額を損金の額に算入することを認めなかった法人税更正処分及び過少申告加算税の賦課決定処分の一部を取り消した事例

労働裁判例
[集団的労働関係]
9 (東京地裁平24.12.13判決[平23(ワ)41842])…176
 私立大学を経営する学校法人の営業権に基づく入学試験会場及びその近隣における情報宣伝活動禁止請求が認められた事例

民・商事裁判例
[民 法]
10 (大阪高裁平24.5.31判決[平22(ネ)2])…186
 営業中のゴルフ場の用地に関する賃貸借契約の貸主が期間満了又は解約申入れにより同賃貸借契約が終了したとして,ゴルフ場経営会社に対し,当該土地の明渡しを求めた事案につき,明渡請求が権利の濫用に当たらない等として,判決確定の日から1年間経過した日限りの明渡しが認められた事例

11 (仙台高裁平25.2.13判決[平24(ネ)144])…211
 土地建物の賃貸借の際にされた,賃借人の賃貸人に対する建築協力金等償還金と賃料の一部を相殺する旨の合意について,土地建物の所有権等を取得して賃貸人の地位を承継した者にもその効力が及ぶとされた事例

12 (大阪地裁平24.12.5判決[平23(ワ)11376])…218
 中途終了した設計監理業務の報酬額について平成21年国土交通省告示第15号を参考にするなどして認定判断した事例

13 鹿沼市クレーン車事故(宇都宮地裁平25.4.24判決[平23(ワ)948])…224
 クレーン車の運転中にてんかんの発作で意識を喪失し児童6名を死亡させた事故について,運転手(当時26歳)と同居していた母親が運転手による運転を回避するための措置を執るべき法的義務を負っていたと認められた事例

14 (東京高裁平24.10.24判決[平24(ネ)4113])…241
 訴訟の相手方の住居所を携帯電話番号の契約者情報を基に特定するために電気通信事業者に対し調査嘱託をしたところ,秘密保持義務等を理由に回答を拒否されたことが調査嘱託の発動を求めた訴訟当事者に対する不法行為となるか

15 (東京地裁平24.6.25判決[平22(ワ)9866])…246
 第三者割当増資をした株式会社が作成した投資家向けの情報開示文書において,株式を引き受ける契約を締結した者がその一部について払込みをせず失権させたこと等を摘示し,これをホームページに掲載して公表したことが名誉毀損に当たらないとされた事例

16 (東京地裁平23.7.28判決[平21(ワ)45936])…253
 米国の刑事事件を報道した新聞記事につき,摘示事実が真実と信ずるについて相当の理由があるとして,名誉毀損の成立が否定された事例

17 (東京地裁平24.12.6判決[平23(ワ)25670])…261
 集中豪雨のために冠水していた道路に進入して走行不能になった自動車から降車し,避難する際に濁流に流されて死亡した者の相続人が,自動車損害賠償保障法16条1項に基づき,自賠責保険金の請求をしたところ,当該死亡は同法3条本文の「運行によって」生じたとはいえず,また,車両の運行と死亡との間の相当因果関係も認められないと判示した事例

18 (東京地裁平24.9.20判決[平23(ワ)27807])…269
 脂肪吸引手術について説明義務違反が認められ,自己決定権侵害の限度で慰謝料の支払が命じられた事例

[商 法]
19 (東京高裁平24.12.12判決[平23(ネ)5926])…276
 1 株主名義を有しない者が株主であるとして経験則上権利の存在を推認し得る間接事実を主張立証したが,事実上の権利推定をするには不十分であるとされた事例
 2 企業グループの組織再編に関する一連の行為の株主総会の決議不存在確認又は決議取消し等の請求につき,原告がその前提となる株主であるとは認められず,原告適格を欠く等として訴えが却下された一審判決に対する控訴が棄却された事例

20 (東京地裁平24.8.7判決[平22(ワ)19725])…287
 保険者が,被保険者を団体信用生命保険契約に追加加入させるに当たり,当該被保険者に告知義務違反に該当する事実があったことを知らなかったことにつき,過失がないとされた事例

[知的財産]
21 (知的財産高裁平24.2.8判決[平23(行ケ)10164])…298
 1 特許無効審判の審決に対する訴えにおいては,審判請求の理由(職権により審理した理由を含む。)における特定の引用例に記載された発明に基づいて容易に発明することができたか否かに関する審決の判断の違法性が,審理及び判断の対象となると解するべきであり,対象となる発明と特定の引用例に記載された発明との一致点及び相違点についての審決の認定に誤りがある場合であっても,それが審決の結論に影響を及ぼさないときは,直ちにこれを取り消すべき違法があるとはいえない
 2 発明の名称を「電池式警報器」とする特許無効審判に係る審決における本件発明と引用発明との一致点及び相違点の認定の誤りが,審決の結論に影響を及ぼさないものであるとして,審決を維持した事例

22 (知的財産高裁平23.10.20判決[平23(行ケ)10048])…314
 審決が認定した相違点には全体として誤りがあり,その結果,本来の相違点に係る容易想到性の判断を欠いているのであるから,この相違点の認定の誤りは,本件補正発明が引用発明等に基づいて容易に発明することができるとの理由で本件補正を却下した審決の結論に影響を及ぼすことは明らかであるとして,審決を取り消した事例

23 (知的財産高裁平23.1.25判決[平22(行ケ)10034])…326
 1 ロボットの旋回半径を小さくするという技術思想に基づくダブルアーム型ロボットの発明について,分割前の発明の特許請求の範囲が基端の関節部の回転中心軸,台座の旋回中心軸,基端以外の関節部の位置関係に,分割後の本件発明の特許請求の範囲がコラム,台座の旋回中心軸,基端の関節部の回転中心軸の位置関係に,それぞれ着目して規定されているが,原出願明細書において,コラム,台座の旋回中心軸及び基端の関節部の位置関係に関し,本件発明の特許請求の範囲を充足する構成が図示されている以上,本件発明の技術思想は原出願明細書及び図面に記載されたものということができ,分割要件に違反しないとされた事例
 2 本件発明におけるアームの取付け位置やハンドの伸縮方向に係る構成及びコラムの旋回位置等に係る構成は,いずれも引用発明に周知技術等を適用することによって,当業者が容易に想到し得るものであるとして,これと異なる審決の判断が誤りであるとされた事例

[民事訴訟法]
24 (東京地裁平25.2.19判決[平22(ワ)28813])…341
 外国の確定した給付判決の執行判決を求める訴えが我が国の裁判所に現に係属している状況下において,当該給付判決の基礎とされた同一の請求権又は実質的に同一の請求権が存在しないことの確認を求める本件訴えは,当事者間の紛争の解決のために必要かつ適切なものであるとはいえないから,確認の利益を欠く不適法なものであるとして却下した事例

[倒産処理法]
25 (東京高裁平25.4.17判決[平24(ネ)7963])…354
 再生計画案の付議時点において計画案が想定していなかったような事態がその後生じた場合の弁済金の支払方法について

26 (東京高裁平21.6.25判決[平20(ネ)6194,平21(ネ)845])…358
 不動産賃貸借契約に,中途解約の場合に明渡期限後明渡済みまでの間の損害金を賃料相当額の倍額とし遅延損害金の利率を年18%とする旨の約定がある場合において,賃借人である再生手続中の再生債務者である賃借人が中途解約したのに明渡期限を経過した後も不動産を占有していたところ,民事再生手続が廃止され破産手続が開始された後に不動産を明け渡したときの損害金請求債権は,特約による債権ではなく不当利得としての賃料相当損害金債権であり,再生手続では共益債権,破産手続では財団債権となり,遅延損害金の利率も約定利率ではなく民事法定利率によるとされた事例

刑事裁判例
[刑 法]
27 (東京高裁平24.11.1判決[平24(う)1344])…364
 1 監禁罪と強制わいせつ罪とが観念的競合の関係にあるとされた事例
 2 強制わいせつ罪と児童買春,児童ポルノ等処罰法7条3項の児童ポルノ製造罪とが併合罪の関係にあるとされた事例

[刑事訴訟法]
28 (東京高裁平23.9.21判決[平23(う)222])…368
 1 犯行時少年の被告人に対して成人後時効期間満了の直前に公訴が提起された業務上過失傷害被告事件について,捜査官の措置に公訴提起の効力に影響を及ぼすような違法があったとは認められないとされた事例
 2 少年による非行事件について,検察官が,嫌疑不十分を理由として不起訴処分にし,家庭裁判所に送致しなくとも,全件送致主義を定める少年法42条に違反しない

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