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判例タイムズ社
◆最高裁判所に対する民事上訴制度の運用/福田剛久・佐藤裕義・溝上 真◆過払金返還請求訴訟における一連計算の可否をめぐる問題点について最近の最高裁判例を踏まえて/…
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判例タイムズ 1250号 (2007年11月15日発売)
◆最高裁判所に対する民事上訴制度の運用/福田剛久・佐藤裕義・溝上 真
◆過払金返還請求訴訟における一連計算の可否をめぐる問題点について
最近の最高裁判例を踏まえて/近藤昌昭・影山智彦
◆遺留分減殺請求訴訟を巡る諸問題(上)/山下 寛・土井文美・衣斐瑞穂・脇村真治
◆私人の名誉は公人の名誉より軽いか(1)
名誉・プライバシー侵害訴訟再考の視点/京野哲也
◆私の法律学研究(2)
「不当利得」研究ー不当利得の類型論から法体系投影理論へ/加藤雅信
■実践 刑事弁護:裁判員にわかりやすい弁護のために2
刑事訴訟における弁護人の面接技術論の意義とあり方/岡田悦典
■世界の司法109ーその実像を見つめて
イギリスにおける行政裁量の行使に対する司法審査のあり方/貝阿彌亮
■世界の司法110ーその実像を見つめて
パリ労働裁判所の実情/村田一広
判例紹介 全21件 細目次は本号冒頭頁
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◆最高裁判例
[個別的労働関係]
1(最高裁第一小法廷平19.6.28判決)
作業場を持たずに1人で工務店の大工仕事に従事する形態で稼働していた大工が労働基準法及び労働者災害補償保険法上の労働者に当たらないとされた事例
[民 法]
2(最高裁第二小法廷平19.6.11判決)
コンビニエンス・ストアのフランチャイズ契約に加盟店は運営者に対し加盟店経営に関する対価として売上高から売上商品原価を控除した金額に一定の率を乗じた額を支払う旨の条項がある場合において消費期限間近などの理由により廃棄された商品の原価等は売上高から控除されないとされた事例
[特別刑法]
3(最高裁第一小法廷平19.7.12決定)
1 出来高に関し他人に誤解を生じさせる目的は,価格操作ないし相場操縦の目的を伴わない場合でも,証券取引法(平成12年法律第96号による改正前のもの)159条1項柱書きにいう「取引が繁盛に行われていると誤解させる等これらの取引の状況に関し他人に誤解を生じさせる目的」に当たるか
2 いわゆる自己両建ての有価証券オプション取引(判文参照)は,証券取引法(平成12年法律第96号による改正前のもの)159条1項3号にいう「オプションの付与又は取得を目的としない仮装の有価証券オプション取引」に当たるか
[刑事訴訟法]
4(最高裁第一小法廷平19.2.8決定)
被疑者方居室に対する捜索差押許可状により同居室を捜索中に被疑者あてに配達され同人が受領した荷物について同許可状に基づき捜索することの可否
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◆憲法裁判例
[憲 法]
1(大阪地裁平19.2.16判決)
1 市議会委員会の会議を原則として非公開としその傍聴の許否を委員長の裁量的判断にゆだねている大阪市会委員会条例(昭和31年大阪市条例第28号)12条1項の規定と憲法21条1項
2 原則として市政記者クラブ所属の記者に対してのみ市議会委員会の傍聴を許可する委員長の傍聴許否の運用と憲法21条1項,14条1項
3 大阪市議会財政総務委員会委員長が大阪市政記者クラブに所属しないフリージャーナリストに対してした同委員会の傍聴を許可しない旨の処分に憲法21条1項,14条1項違反及び裁量権の逸脱又その濫用の違法はないとされた事例
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◆行政裁判例
[行政法一般]
1(名古屋地裁平17.8.31判決)
1 イラン国籍を有する夫,同国籍とともにコロンビア国籍を有する妻及び両名の間の息子について,出入国管理及び難民認定法(ただし,平成16年法律第73号による改正前のもの)50条1項に基づく在留特別許可を与えず,同法49条1項に基づく異議の申出は理由がないとする旨の裁決について,法務大臣の裁量権の範囲の逸脱又は濫用があるとはいえないとされた事例
2 同法53条に基づいて,2つの国籍国を有する息子及び妻について,息子についてはイランを,妻についてはコロンビアを送還先に指定した退去強制令書の発付処分について,主任審査官の裁量の逸脱又は濫用があるとはいえないとされた事例
[行政争訟法]
2(大阪地裁平19.4.19判決)
出入国管理及び難民認定法第7条第1項第2号の基準を定める省令の留学及び就学の在留資格に係る基準の規定に基づき日本語教育機関等を定める件の一部を改正する告示に処分性はない
[租税法]
3(東京高裁平18.10.31判決)
不動産取得税の特例による減額還付について減額決定を経る必要がないとして決定の期限制限を理由とする減額還付をしない旨の処分を取り消した事例
[地方自治法]
4(福岡高裁平19.1.22判決)
原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律,原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律に基づく健康管理手当受給権について,支給義務者である都道府県等が,政府の通達に基づいて,長期間にわたり在外被爆者に同手当を支給しない取扱いをしていたことから,在外被爆者の権利主張が事実上困難であったとしても,都道府県等が地方自治法236条所定の消滅時効を主張することが信義則違反ないし権利濫用にあたるものではないとされた事例
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◆労働裁判例
[個別的労働関係]
1(東京地裁平18.10.25判決)
1 差額賃金請求に加え,降級前の給与等級の地位にあることの確認請求が適法とされた事例
2 管理職から非管理職の降級処分が無効とされた事例
[集団的労働関係]
2(宇都宮地裁平19.2.1判決)
1 労働条件変更の同意について,契約書を提出しなければ働くことができないと誤信した点に動機の錯誤があり,動機は黙示に表示されていたとして,錯誤無効を認めた例
2 退職届を提出していない労働者に対する「職を解く」旨の辞令の交付が解雇に該当するとし,辞令交付後の賃金請求を認めた事例
3 退職に至る経緯に使用者の債務不履行を認めた例
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◆民・商事裁判例
[民 法]
1(千葉地裁平18.6.28判決)
成田一坪共有地分割請求訴訟 共有物について,いわゆる全面的価格賠償の方式による共有物分割は許されない等の主張を排斥して,原告の単独所有とし,被告らに賠償金を取得させる旨の分割をした事例
2(東京地裁平18.9.28判決)
匿名ながら殺人事件の真犯人であるなどとする週刊誌の記事につき,名誉毀損に当たるとされた事例
3(東京地裁平18.2.20判決)
電力会社と交渉して電気料金を低額な契約種別とする業務は,非弁行為にあたる疑いがあり,弁護士会に対する非弁調査申立は社会的相当性を逸脱する違法なものではないとされた事例
4(東京高裁平19.3.27判決)
出産直後の妊産婦が出血性ショックにより死亡した場合について,担当医師に輸液不適切,全身状態の管理・観察の懈怠,高次医療機関への搬送遅延の過失があったとして,病院側の不法行為責任が認められた事例
5(札幌高裁平19.3.9判決)
地方競馬の競走馬が手術を受けた際に,獣医師が縫合針等を残置するなどしたため,安楽死せざるを得なくなった競走馬の損害賠償事件につき,獣医師の過失を認め,さらに縫合糸の残置と競走馬の死亡に因果関係を認めた事例
[知的財産]
6(東京地裁平18.9.15決定)
後発医薬品の輸入承認申請書に添付した資料につき,秘密保持命令が発令された事例
7(東京地裁平18.5.29判決)
1 特許法(平成16年法律第79号による改正前のもの)35条に基づく職務発明の相当の対価の請求は,勤務規則等において,特許権の存続期間中,一定の期間ごとに特許発明の実施の実績に応じた額を使用者等から従業者等に支払う旨の定めがされている場合においては,各期間の特許発明の実施の実績に応じた額の支払時期が,相当の対価の支払を受ける権利のうち,各期間における特許発明の実施に対応する分の消滅時効の起算点となるとして,訴え提起の時点において,支払時期から民法所定の10年を経過していた部分については,消滅時効が完成しているとされた事例
2 公的機関における25年以上の勤務を経て,その公的機関の保有技術の技術移転等を目的とするYに再就職し,Yの他社への技術協力に際して発明をした場合において,入社の経緯,知識・技能の養成についての公的機関の寄与,公的機関とYとの関係,発明へのYの関与の程度等を総合的に考慮して,相当の対価の額が算定された事例
[諸 法]
8(大阪地裁平18.5.30判決)
特定目的会社の取締役の第三者に対する責任に関し,取締役が資産流動化計画の作成に関与しなかったことについて任務懈怠がないとされた事例
[民事執行法]
9(福岡高裁平19.3.27判決)
形式競売で買い受けた土地の所有権に基づき,同土地上の建物の収去を求めた訴訟において,建物所有者の民法388条による法定地上権の成立の主張が認められなかった事例
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◆刑事裁判例
[刑事訴訟法]
1(大阪地裁平18.9.13判決)
嫌疑の程度や真相解明の必要性,実施方法等を検討した上で,本件において,捜査機関が特定の荷物を宅配便業者から借り出してエックス線検査を行ったことは任意捜査として許されるとして,上記捜査に基づく証拠に証拠能力を認めた事例
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