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判例タイムズ社
■家事法研究会—家事審判手続における職権主義と手続保障 家事法研究会の発足に際して/道垣内弘人・松原正明1乙類審判事件に関する当事者主義的運用の意義と問題点/平…
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判例タイムズ 1237号 (2007年06月15日発売)
■家事法研究会—家事審判手続における職権主義と手続保障
家事法研究会の発足に際して/道垣内弘人・松原正明
1乙類審判事件に関する当事者主義的運用の意義と問題点/平田 厚
2手続的透明性の視点から/若林昌子
3実務の視点からの整理及び実感/古谷健二郎
4家事審判手続における手続保障論の輪郭/高田裕成
■福岡家族法研究会1
現代家事調停論—司法モデルから調整モデルへ/坂梨 喬
◆医療訴訟の審理運営指針/東京地方裁判所医療訴訟対策委員会
◆「争点整理メモ」の活用に向けて
—東京地方裁判所民事第50部(合議係,単独イ係)におけるささやかな取組と実践例
/菅野雅之・岡本典子・川山泰弘
◆裁判員制度下の控訴審/西野喜一
■世界の司法100—その実像を見つめて
フランスにおける予審制度を巡る最近の議論について/山崎 威
■ブック・レビュー
石川明・石渡哲編『EUの国際民事訴訟法判例』/村上正子
判例紹介 全21件(最高裁判例6件) 細目次は本号冒頭頁
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◆特 報
[租税法]
1(最高裁第一小法廷平19.2.15判決)
国税の法定納期限等以前に将来発生すべき債権を目的として譲渡担保契約が締結され第三者に対する対抗要件が具備されていた場合における国税徴収法24条6項の適用
[民 法]
2(最高裁第一小法廷平19.3.8判決)
法律上の原因なく代替性のある物を利得した受益者が利得した物を第三者に売却処分した場合に負う不当利得返還義務の内容
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◆速 報
[刑 法]
1 川崎協同病院事件控訴審判決(東京高裁平19.2.28判決)
医師が,重度の昏睡状態に陥った患者から,自発呼吸のために不可欠な気管内挿管チューブを抜く行為は,その患者の余命が明らかではなく,治療中止についての患者自身の意思が不明であるという事実関係の下では,その抜管が患者の家族の要請に基づくものであっても,殺人罪を構成するとされた事例
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◆最 高 裁
[行政法一般]
1(最高裁第三小法廷平19.2.6判決)
原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律等に基づき健康管理手当の支給認定を受けた被爆者が外国へ出国したことに伴いその支給を打ち切られたため未支給の健康管理手当の支払を求める訴訟において支給義務者が地方自治法236条所定の消滅時効を主張することが信義則に反し許されないとされた事例
[民 法]
2(最高裁第三小法廷平19.2.27判決)
Xの開発,製造したゲーム機を順次XからY,YからAに販売する旨の契約が締結に至らなかった場合においてYがXに対して契約準備段階における信義則上の注意義務違反を理由とする損害賠償責任を負うとされた事例
[刑 法]
3(最高裁第一小法廷平19.3.20決定)
1 建造物に取り付けられた物が建造物損壊罪の客体に当たるか否かの判断基準
2 住居の玄関ドアが建造物損壊罪の客体に当たるとされた事例
[刑事訴訟法]
4(最高裁第一小法廷平19.3.19決定)
控訴審において公訴棄却の第1審判決を公訴事実どおりの事実が認められるとして破棄して自判することができるとされた事例
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◆行政裁判例
[行政法一般]
1(大阪地裁平18.10.25判決)
1 いわゆる接道義務を免除する旨の建築基準法43条1項ただし書に基づく許可の取消訴訟と建築物の近隣住民の原告適格
2 いわゆる接道義務を免除する旨の建築基準法43条1項ただし書に基づく許可に係る建築物の近隣住民が同許可の取消訴訟の原告適格を有するとされた事例
3 建築審査会において建築基準法43条1項ただし書の同意に係る具体的基準をあらかじめ設定し,当該基準に該当する場合には同法43条1項ただし書の同意をしたものとして,建築審査会の個別の同意を経ることなく特定行政庁において同項ただし書の許可をするとの運用に従って特定行政庁がした同項ただし書に基づく許可が適法であるとされた事例
[国家補償法]
2(東京高裁平19.3.28判決)
公立中学校における生徒間のいじめが原因で被害生徒が自殺したと認定され,いじめを阻止しなかったことについての教員らの安全配慮義務違反が認められたが,安全配慮義務違反と生徒の自殺との間に相当因果関係が認められず,慰謝料1000万円及び弁護士費用100万円が認容された事例
[地方自治法]
3(宇都宮地裁平18.9.28判決)
町による全国町村議会議員互助事業負担金の支出を,町議会議員に対する法律又は条例に基づかない「給与その他の給付」(地方自治法204条の2)に当たるとして,違法とした事例
[情報公開]
4(高松高裁平18.9.29判決)
高知県情報公開条例に基づく高知県警察本部捜査第一課等の捜査費支払証拠書の開示請求につき,非開示により保護される利益に明らかに優越する公益上の理由があるとして非開示部分の一部が取り消された事例
5(高知地裁平17.5.27判決)
高知県情報公開条例に基づく高知県警察本部刑事部捜査第一課,第二課及び暴力団対策課の国費及び県費による各捜査費支払証拠書が一部公開とされた事例
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◆労働裁判例
[個別的労働関係]
1 真岡労基署(新入社員過労自殺)労災事件(東京地裁平18.11.27判決)
入社して8か月目の新入社員の自殺が過労によるものであるとして労災が認められた事例
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◆民・商事裁判例
[民 法]
1(名古屋地裁平18.6.30判決)
レーザー光線を利用した脱毛機の売買契約につき,要素の錯誤により売買契約を無効とした事例
2(福岡高裁平18.6.29判決)
貸金業者に対し利息の過払いをした段階で別口の債権が存在しなければ充当の問題は生じない
3(大阪高裁平18.5.17判決)
保険共同募集契約の解消を求めるにあたり,業務委託者に対する暴言や暴力と評価できる行為があり,契約解消の説得方法として相当性を欠き不法行為を構成するとされた事例
4(東京高裁平17.12.22判決)
1 中学校のクラブ活動中に顧問教諭が女子生徒を1回蹴ったことが,注意や体罰を与えるためではなく,親しみを込める気持でされたとしても国家賠償法上違法な行為に当たるとした事例
2 中学校教諭が授業中に女子生徒の書道作品について「やくざ」と関連付けるコメントをしたこと,他の教諭が同級生の描いた顔に切り傷がある女子生徒の似顔絵を卒業文集に掲載し配布したことが,いずれも国家賠償法上違法な行為に当たらないとした事例
5(仙台地裁平17.2.15判決)
慢性副鼻腔炎により個人医院で長期間治療を受けていた患者が,総合病院に転院した後上顎癌により死亡した場合,同医院の医師に転医勧告義務を怠った過失があったとして,その損害賠償責任が認められた事例
[商 法]
6(大阪地裁平18.11.29判決)
1 認知症に罹患していた被保険者がメロンパンを喉に詰まらせて死亡したことにつき,急激かつ偶然な外来の事故に当たるとして,保険会社に対する傷害保険契約に基づく保険金請求を認めた事案
2 認知症に罹患していた被保険者がメロンパンを喉に詰まらせて死亡したことにつき,不慮の事故に該当するものであって,簡易生命保険約款における免責事由も認められないとして,日本郵政公社に対する災害特約付きの養老保険契約に基づく保険金請求を認めた事案
3 日本郵政公社に対する保険金請求に関する遅延損害金につき,商事法定利率によるのではなく,民法所定年5分の利率によるべきものと判断された事案
[知的財産]
7 エリンギ・ホクト2号事件控訴審判決(知的財産高裁平18.12.21判決)
1 種苗法に基づく品種登録が同法3条1項,同法4条2項,同法5条3項,同法9条1項又は同法10条の規定に違反してされたものであり,取り消されるべきものであることが明らかな場合には,その育成者権に基づく差止め又は損害賠償等の権利行使(補償金請求を含む。)は,権利の濫用に当たり許されないとされた事例
2 ある品種の種苗が守秘義務を負わない者の手に渡ったときは,当該品種は秘密の状態を脱し,公然知られたものとなるとされた事例
3 種苗法3条1項1号にいう「他の品種」とは,出願品種と対比すべき既存の品種を意味し,出願品種が,公然知られた既存の品種と客観的に同一の品種である場合を含め,上記既存の品種と特性の全部又は一部によって明確に区別されるものでないときは,同号所定の品種登録要件を欠くものであるが,出願品種と対比すべき既存の品種が出願品種そのものである場合には,同法3条1項1号所定の品種登録要件を欠くことにはならず,専ら同法4条2項において規律されるとされた事例
4 出願品種が既存の品種と客観的に同一の品種である場合において,種苗法3条1項1号の要件を備えているというためには,出願者又は育成者権者において,当該公然知られた既存の品種が出願品種そのものであることを立証すべきであるとされた事例
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◆刑事裁判例
[刑 法]
1(仙台高裁平17.11.22判決)
悪霊を祓うための祈祷行為であると称して被害者らに暴行を加え続け,7名を殺傷した行為について,被告人の殺意や責任能力等を認定し,被告人に対し死刑を言い渡した事例
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