書籍詳細

『量刑実務大系 第2巻 犯情等に関する諸問題』

『量刑実務大系 第2巻 犯情等に関する諸問題』

大阪刑事実務研究会 編著

被害者と量刑〔横田信之〕 第1 はじめに 第2 「被害者」とは何か 1 「被害」の意味/2 被害「者」の意味 第3 被害者と刑罰,量刑の流れ 1 被害…

3700円(税別)

目次

『量刑実務大系 第2巻 犯情等に関する諸問題』

被害者と量刑〔横田信之〕
第1 はじめに
第2 「被害者」とは何か
1 「被害」の意味/2 被害「者」の意味
第3 被害者と刑罰,量刑の流れ
1 被害者を巡る刑事法,刑事手続の動き/2 問題の所在/3 犯罪と刑罰における被害者の位置付けの歴史/4 被害者と刑事司法,量刑を巡る今後の方向について
第4 被害回復や被害弁償・示談の成立等が量刑に及ぼす影響
1 被害回復,被害弁償,示談の意味/2 現状/3 諸外国の立法状況/4 被害回復が量刑に影響を及ぼす理由/5 量刑の幅と被害回復行為による量刑への影響/6 考慮の要素,方法,程度/7 小括
第5 被害者等の科刑意見,被害感情が量刑に及ぼす影響
1 被害者等の科刑意見,被害感情の意味とその位置付け/2 被害感情の認定資料/3 実務の現状/4 アメリカのVISについて/5 被害感情を量刑上考慮する理由/6 被害感情の考慮方向/7 量刑の幅と被害感情による量刑への影響/8 考慮の要素/9 考慮の方法・程度/10 小括
第6 終わりに
コメント〔小池信太郎〕

常習性と量刑〔増田啓祐〕
第1 はじめに
第2 犯罪類型としての常習犯における常習性の意義
1 学説/2 判例/3 改正刑法草案
第3 量刑事情としての常習性の位置付け
1 考えられる位置付け/2 検討
第4 常習性を推知させる事情等
1 同種犯行の回数/2 犯行態様/3 同種前科/4 同種余罪
第5 犯罪類型別の考察
1 覚せい剤等薬物の自己使用,道路交通法違反(飲酒運転,無免許運転)等/2 窃盗/3 性犯罪(強制わいせつ,強姦罪等)
コメント〔安田拓人〕

余罪と量刑〔増田啓祐〕
第1 はじめに
第2 量刑事情としての余罪の位置付け
1 判例の状況ー昭和41年及び昭和42年最高裁大法廷判決/2 学説の状況/3 検討/4 余罪が量刑に影響を与える根拠及び程度
第3 余罪を量刑上考慮する際の手続的問題
1 手続的制約について/2 証拠調べ等に当たっての留意点
第4 余罪考慮及び立証の程度についての類型別検討
1 余罪が起訴に係る犯罪の一部をなし,あるいはこれと密接な関係がある場合/2 余罪が起訴に係る犯罪と本来的一罪の関係にあり,その一部をなす場合/3 余罪が起訴に係る犯罪と科刑上一罪の関係にある場合/4 余罪が起訴に係る犯罪の動機又は目的を構成する場合/5 余罪が起訴に係る犯罪の経緯等を構成する場合/6 反復累行された同種余罪
第5 余罪考慮に関するその他の問題
1 考慮し得ない余罪について/2 余罪考慮の程度について/3 余罪に係る被害をめぐる問題/4 余罪が他の刑事訴訟手続に係属している場合の問題点/5 罰金併科の際の余罪考慮について
第6 実質処罰類型と情状推知類型との区別
1 問題の所在/2 判例の概観/3 学説/4 検討
コメント〔宇藤崇〕

飲酒酩酊・薬物中毒状態下における犯罪と量刑〔浅見健次郎〕
第1 はじめに
第2 飲酒あるいは薬物の犯罪に対する影響
第3 飲酒の下での犯行ー交通事犯に関して
第4 飲酒の下での犯行ー交通事犯以外で
第5 薬物影響下の犯行について
第6 責任能力に影響がある場合の量刑のあり方
第7 まとめ
コメント〔高山佳奈子〕

構成要件的結果以外の実質的被害の発生と量刑〔伊藤寿〕
第1 はじめに
第2 指針の定立
1 構成要件的結果以外の実質的被害を量刑上考慮することの理論的根拠/2 構成要件的結果以外の実質的被害を量刑上考慮する際の要件/3 被害者等の処罰感情との関係
第3 具体的な事例における検討
1 構成要件的結果の発生に起因して,更に大きな実質的被害が生じた場合/2 当該行為の危険性が現実化して実質的被害が発生した場合/3 罪数論による帰結として,当該実質的被害が構成要件的結果とならない場合
第4 立証方法
コメント〔高山佳奈子〕

犯罪の社会的影響と量刑〔水島和男〕
第1 はじめに
第2 なにゆえ「犯罪の社会的影響」が量刑上考慮されるのか
第3 量刑実務上「犯罪の社会的影響」として,どのような事柄が考慮されているのか
第4 「犯罪の社会的影響」を考慮するとして,これを量刑手続上どのように認定するのか
1 「自由な証明」と「公知の事実」/2 「社会(近隣住民)に与えた不安」をどのように認定するか/3 特殊な手口による同種犯行や外国人による同種犯行が近時頻発しているという事情をどのように認定するか
第5 まとめ
コメント〔安田拓人〕

被害者・関係者・第三者の落ち度と量刑〔坪井祐子〕
第1 はじめにー被害者の落ち度をめぐる今日的状況
第2 被害者の落ち度について
1 被害者の落ち度が量刑を引き下げる理由/2 被害者の落ち度に関する裁判例の検討
第3 関係者の落ち度について
第4 第三者(特に医療従事者等)の落ち度について
第5 最後に
1 大きな5つの傾向/2 今後の展望
コメント〔松田岳士〕